せっかく北海道に行くなら、アイヌ文化に触れてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。アイヌの人々は古くから北海道に住み、豊かな自然や神々と共生しながら独自の文化を築いてきました。
近年では、アイヌ文化を学び体験できるスポットが増えており、観光客にも人気です。この記事では、北海道旅行でぜひ訪れたいアイヌ文化のおすすめスポット4選をご紹介します。
大自然と一体となって生きるアイヌの文化を感じながら、北海道の新たな魅力を発見しましょう。
北海道でアイヌ文化を学べる施設4選!
ウポポイ:アイヌ文化を体験する総合施設
ウポポイ(民族共生象徴空間)は、アイヌ文化の魅力を五感で感じることのできる国立文化施設です。ウポポイとはアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」という意味。ポロト湖に面し、敷地内には博物館、国立民族共生公園、慰霊施設などの施設があります。
民族共生公園には体験交流ホールや工房があり、アイヌの伝統的な舞踏や音楽を楽しめるショーや、工芸品制作のワークショップなどが行われています。
敷地内にガマやエゾヤマザクラなどアイヌと関わりの深い植物が40種類以上植えられています。水辺に生えるガマはゴザを編むために、エゾヤマザクラの樹皮はマキリ(小刀)の材料に使われてきました。
アイヌの方々が共に生きてきた自然を直接見て、五感で感じることができるようになっています。アイヌと近しい自然を感じることは、アイヌ文化を深く理解する助けになりそうです。
アイヌ料理を体験できるフードコートも人気です。アイヌの伝統食材を活かした創作料理を提供するハルランナや、ヒンナヒンナキッチンでアイヌ・北海道の食を楽しみましょう。
また、博物館では貴重なアイヌの遺物や資料が展示されており、アイヌの歴史や生活文化について学ぶことができます。家族連れや観光客にとって、ウポポイはアイヌ文化を身近に感じる絶好のスポットです。
「ヒンナヒンナ」は大人気漫画「ゴールデンカムイ」でも有名になったワードですね!
アイヌ語で「食事に感謝する言葉」だそう。
ヒンナヒンナキッチンでは鹿肉・行者ニンニク(アイヌネギ)を使った料理が食べられますよ。
住所 | 北海道白老郡白老町若草町2丁目3-1 |
公式サイト | https://ainu-upopoy.jp/ |
料金 | 大人(一般) 1,200円 大人(団体) 960円 高校生(一般) 600円 高校生(団体) 480円 中学生以下 無料 |
アクセス | JR白老駅から徒歩約10分 新千歳空港から車で約40分 札幌から車で約1時間 |
阿寒湖コタン:アイヌの伝統と自然が融合する村
阿寒湖コタンは、伝統的なアイヌ文化を体感できる村(村=アイヌ語でコタン)です。阿寒湖畔に位置し、アイヌの伝統的な家屋や生活に使われた工芸品などを見学できます。
コタン内にある阿寒湖アイヌシアターはアイヌ古式舞踊や楽器演奏などの専用劇場。火のカムイの詩などのユーカラ(アイヌの叙事詩)を鑑賞できます。アイヌの民族舞踏に興味がある方は特におすすめのスポットです。
また、コタンは阿寒湖温泉街内にあり、観光と一緒に温泉でリラックスもできます。豊かな自然と貴重な歴史に触れながら、アイヌ文化を存分に堪能できます。
アイヌの文様を木彫りや刺しゅうする文化体験もできます。
アイヌの文様って堪らなくかっこいいですよね!
住所 | 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-84 |
公式サイト | https://akanko-ainukotan.com/ |
料金 | 無料(一部施設・体験プログラムは有料) |
アクセス | JR釧路駅から車で約1時間10分 釧路空港から車で約1時間 |
平取町立二風谷アイヌ文化博物館:アイヌ文化の宝庫
平取町立二風谷アイヌ文化博物館は、沙流川流域のアイヌ文化に関する貴重な資料や展示が豊富な博物館です。アイヌの伝統的な生活道具や衣装、工芸品が「アイヌ文化を未来へ受け継ぐこと」をテーマに展示されています。
展示品は多くが重要有形民俗文化財の指定を受けた貴重なもの。博物館の敷地内にはコタン、資料館館、歴史館、民芸館が集まっています。民芸館では木彫り、刺しゅう、舞踏、ムックリ制作の体験もできますよ。
「人々の暮らし」「神々のロマン」「大地のめぐみ」「造形の伝承」の4つのゾーンに分けられており、それぞれの角度からアイヌの文化や歴史を深く学べる場です。学びの場としても観光地としても優れたスポットです。
施設内のチセ(家)ではアイヌ工芸家の方々の作った作品を購入することができます。
漫画「ゴールデンカムイ」の作者・野田サトルさんの直筆色紙も見られますよ!
住所 | 北海道沙流郡平取町二風谷55−55 |
公式サイト | https://nibutani-ainu-museum.com/ |
料金 | 入館料 大人400円 小・中学生150円 ※ 萱野茂二風谷アイヌ資料館共通券 大人700円 小・中学生200円 ※ びらとり温泉ゆから共通券 大人700円 小学生200円 中学生450円 ※ 萱野茂二風谷アイヌ資料館・びらとり温泉ゆから共通券 大人1050円 小学生300円 中学生550円 |
アクセス | 札幌から車で約11時間40分 新千歳空港から車で約1時間 札幌から電車で約3時間~3時間30分 JR札幌駅—JR苫小牧駅—道南バス(苫小牧駅前—平取) 札幌駅前から高速ペガサス号—富川大町下車—富川大町または、富川南から路線バス(道南バス)乗換て路線バス(道南バス) |
札幌ピリカコタン:都会で楽しむアイヌ文化
札幌ピリカコタンは、札幌市内でアイヌ文化を手軽に体験できるスポットです。ここでは、アイヌの伝統的な民具や衣装、楽器などが300点展示されており、実際に手に取ってに触れることもできます。
また、アイヌ語のワークショップや伝統舞踊の実演も定期的に開催されており、参加費が無料のものも多くあります。開催日はワークショップによって異なり事前応募が必要なものもあるため、日程は公式サイトで確認してみてください。
札幌市中心部からのアクセスも良く、観光の合間に気軽に立ち寄れる点も魅力ですね。
2024年6月7日(金曜日)~10月27日(日曜日)まで、地下鉄真駒内駅前のバス停から、サッポロピㇼカコタンまでの無料送迎バスが出ています。
普段は金曜日、土曜日、日曜日のみ運行、7月26日から9月1日までは休館日以外は毎日運行しています。
住所 | 北海道札幌市南区小金湯27 |
公式サイト | https://www.city.sapporo.jp/shimin/pirka-kotan/ |
料金 | 入館無料 展示室観覧料のみ有料です 一般200円 高校生100円 中学生以下 無料 |
アクセス | 札幌駅から車で約40分 札幌駅から地下鉄真駒内駅まで地下鉄南北線20分 |
北海道旅行でアイヌ文化を学べるスポットを5つ紹介しました。
ウポポイ、阿寒湖コタン、平取町立二風谷アイヌ文化博物館、札幌ピリカコタンなど、各スポットはそれぞれ文化圏も異なり、違う体験や学びが待っています。
どの場所も、アイヌの伝統や歴史を深く理解し、楽しみながら学ぶことができるはず。次の北海道旅行では、ぜひ強く美しいアイヌの文化に触れてみてください。